畳からフローリングにリフォームできる?費用や注意点を解説
日本の住宅の床と言えば、かつては畳が主流でしたが、最近は「畳の張り替えが大変」「和室の必要性を感じない」など、和室より洋室を好む人が増えています。
畳からフローリングへリフォームする場合、施工方法や費用、施工期間など気になる人も多いでしょう。
そこで今回は、畳からフローリングへのリフォームについて、詳しく紹介します。
畳からフローリングへリフォームする方法
畳からフローリングにする方法は、大きく分けて「畳を取る」「畳をそのまま残す」の2パターンあります。
それぞれ、メリット・デメリットがあるので、チェックしておきましょう。
畳を取り外してのリフォーム
現在使っている畳をすべて取り除き、フローリング材を敷き詰めていきます。
メリットは、畳を取るため、床板とフローリングの間にカビが発生する心配がありません。
フローリングにすると食べ物・飲み物をこぼした時や、湿気や汚れが気になる時に布で拭き取るだけなのでお手入れがラクです。
デメリットは、畳を取りフローリング材を一つ一つ貼るため、費用と施工期間がかかります。
フローリング材はいくつか種類があるので、選ぶのも時間がかかるでしょう。
畳を残してのリフォーム
今使っている畳はそのまま残し、畳の上からフローリングを貼っていきます。
メリットは、畳を取る作業がないため、施工期間がとても短く費用も安いのが特徴的です。
また、フローリング調のカーペットタイプを畳の上に敷く場合、つなぎ目がないので水分をこぼしても畳まで浸透する心配がありません。
フローリング調のフロアマットなどにしておけば、傷ついた場所だけ張り替えることも可能です(種類によるため、要確認)。
デメリットは、残した畳が湿気を含みカビが生えたり、畳が部分的に腐食して傷んでしまったりすることです。
環境によっては、部分的に床の凹凸を感じるケースもあるでしょう。
畳からフローリングにしたい!種類と選び方
フローリングは「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2種類あり、素材の特徴や費用などそれぞれ違います。
複合フローリング | 無垢フローリング | |
費用 | 安い | 高い |
素材の種類 | 多い | 少ない |
劣化スピード | 早い | 遅い |
調質 | なし | あり |
膨張や反りなど | しにくい | ややあり |
耐水性 | 高い | 低い |
傷つきやすさ | 高い | 低い |
選ぶ時は予算だけではなく、耐久性や劣化スピードなども比較して検討しましょう。
畳からフローリングにする費用は?
畳からフローリングへリフォームする費用は、どの方法で施工するかで変わってきます。
例えば、8畳の和室の畳をすべて取り除き、フローリング材を貼った場合の費用相場は24万円程度です。
畳を取った時、下地の床材が傷んでいると補修が必要なので、状況によって費用が変わります。
一方、畳を残した状態でフローリングへリフォームする費用相場は、8畳で16万円程度です。
ウッドカーペットなどは「ただ敷くだけ」と思われがちですが、部屋の間取りや扉の部分などに合わせてカットが必要です。
しっかり施工せず敷きっぱなしにすると、湿度によってウッドカーペットの反りや浮きが目立ち、歩く時に支障が出るのでDIYで張り替えるのは避けた方が良いでしょう。
畳からフローリングの施工期間は?
畳からフローリングへリフォームする施工期間は、間取りによって早ければ当日で完了します。
ただし、畳の床材の下地補修やフローリングの反りなどが発生する可能性もあります。
安全のためにも、数日から1週間は見た方が良いでしょう。
畳を取りフローリング材を貼る時は、素材選びから始まるので、業者との打ち合わせの時間も必要です。
畳からフローリング前に注意点をチェック!
畳からフローリングへ切り替えた人の後悔で多いのが、「湿気がすごい」「声が響く」「冬はとにかく寒い」といった内容です。
日本の和室の多くは、い草を使った畳です。
畳は、とても小さな穴が無数に開いており、部屋の湿気や汚い空気などを吸収して、浄化や調質する機能があります。
また、畳の中心にスポンジのようなものが入っており、音や衝撃を防止する働きがあります。
フローリングにするとその効果が無くなるため、窓の結露が目立ったり、声が響いたりと、生活面で気になる点が出てくる可能性もあるでしょう。
これらのデメリットは、調湿機能や防音性の高いフローリング材を選ぶことで解決できますので、しっかり検討しましょう。
マンションの場合、フローリングの張り替えは防音基準があるので、基準を満たした施工が必要です。
間違った方法は近隣住民に迷惑をかけてしまうので、DIYではなく専門業者にお任せした方が良いでしょう。
まとめ|畳からフローリングにして新生活を始めよう
畳からフローリングのリフォームは、目的や予算に合わせて方法を選ぶことができます。
洋室へリフォームすることで、毎日の暮らしも変わるでしょう。
和室から洋室へリフォームをする場合は、湿気対策を行ったり、防音基準を守ったりする必要があるので、専門業者へ相談することをおすすめします。