フローリングの重ね張りはデメリットだらけ?メリットは?
家の床をフローリングにリフォームする場合、方法は「張り替え」と「重ね張り」の2つあります。
どちらも床をフローリングへリフォームできますが、施工費用や工期などを考えると重ね張りの方が魅力的です。
今回は、フローリングの重ね張りについて、デメリットはあるのか、メリットはどのような点なのかを紹介します。
フローリングの重ね張りってどんな施工?
フローリングの重ね張りは、今ある畳やフローリングを撤去せずに重ねて床材を張り付ける施工方法です。
フローリングの張り替えと違い、施工費用は安く施工期間も短いため、リフォームする上で重ね張りを検討する人が多いです。
施工期間はリフォームする部屋の坪数によりますが、早ければ1日で完成します。
フローリングの重ね張りのデメリットは?
フローリングを重ね張りすると、いくつかのデメリットが出てきます。
リフォームしてから後悔しないためにも、必ずチェックしておきましょう。
段差ができる
重ね張りは、今ある床材の上にフローリングを敷くため、どうしても段差が出てしまいます。
選ぶフローリング材によりますが、厚いと9mm近い商品もあり、出入りの多いドア付近の段差で、つまずいたり歩く時に違和感を覚えたりするでしょう。
重ね張りの段差は、フローリング材が薄くても違和感は多少あるため、失敗しないためにもサンプル品を使って実際の状況を確認してください。
ドアの開閉に支障が出る
フローリングの重ね張りにより段差ができたことで、ドアの開け閉めがしづらくなったりタンスを置くと高低差によりガタガタしたりと、生活面でデメリットを感じる部分があるでしょう。
例えば、床の一部をフローリングの重ね張りにする場合、隣との床に高低差が出るため家具の設置場所を変えなくてはいけません。
厚みの薄いフローリング材を選ぶことで多少デメリットは解消できますが、ドアの開閉がスムーズにできるように床材を削るなど別の施工が必要になる可能性があります。
床材の下の状況を把握できない
築年数の古い住宅の場合、床材が湿気によって傷んでいる可能性があります。
和室だった部屋をフローリングの重ね張りでリフォームする場合などは、注意が必要です。
フローリングの張り替えの場合、床の下地の状況を見て、傷んでいる場合は補強しながらリフォームします。
しかし、フローリングの重ね張りは床の下地をチェックせずに施工するため、リフォーム後に床鳴りやキシミといった症状を感じるケースもあるでしょう。
床暖房の効果が半減する
床暖房を設置している住宅がフローリングの重ね張りをすると、熱効率が悪くなり暖かさをいつもより感じなくなる可能性が高いです。
床暖房の上にカーペットを敷くとわかりますが、何も敷かないより熱の伝わりが弱くありませんか?
フローリングはカーペットなどの布よりも厚みがあるため、暖かさが弱く感じるでしょう。
また、重ね張りを釘打ちにより施工する場合、床暖房の配管を傷つけてしまい、工期が長引くケースも考えられます。
施工期間が長くなると、居住スペースも狭くなり、生活にも悪影響が出ます。
カビが発生しやすい
古い畳やフローリングにカビが生えた状態で重ね張りすると、新しいフローリング材にもカビが侵食します。
せっかくキレイにリフォームしたのにカビが生えると、見栄えだけではなく健康面にも影響を与えます。
カビが広がるとお手入れ費用もかさむので、重ね張りする前にしっかり対処してくれるリフォーム会社を選ぶのがポイントです。
フローリングの重ね張りのメリット
フローリングの重ね張りはデメリットが多く見えますが、リフォームするメリットもあります。
張り替えに比べて施工費用が安い
フローリングの重ね張りは、古い畳やフローリング材などの撤去が必要ないため、張り替え工事に比べると費用が安いのが特徴です。
フローリングにするリフォーム費用は、廃材の処分料の他、剥がす作業費なども発生するため、重ね張りは低コストでできるのが大きなメリットでしょう。
早ければ1日で完了
フローリングの重ね張りは、リフォームの中でも施工期間が早いことで有名です。
例えば、リビングをフローリングにする場合、施工期間の間は別の部屋で過ごさなくてはいけません。
家族以外の人が1日中作業するため、いつもと違う環境にストレスを感じることでしょう。
施工中は大きな音も出るため、施工期間が短い重ね張りはメリットが大きいです。
まとめ|フローリングの重ね張りのデメリットに気をつけよう
フローリングの重ね張りは、湿度の高い部屋へ施工すると、カビの発生や床のキシミなど、さまざまなデメリットが出てきます。
他にも、フローリング材を重ねたことで床が少し高くなったり、段差によってドアが開けにくくなったりなど、生活面でも影響があるでしょう。
フローリングの重ね張りはデメリットがあるので、必ず知識と経験豊富なリフォーム専門業者へ相談することをおすすめします。